イベント
2025.07.03
秋場素子教授による公開レクチャー
中学校教員の労働時間と仕事に関するストレスと満足度―日米比較研究
Middle School Teachers’ Workload, Stress, and Job Satisfaction:
A Comparison between Japan and the U.S.
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概要
教員の過剰な労働時間は日本とアメリカにおいて問題視されているのにも関わらず、実際に教員がどのような役割や任務に時間を費やしているのか、またそうした時間配分が仕事に関するストレスや満足度とどのように関連しているのか、まだよく知られていません。この研究では、OECD国際教員指導環境調査(TALIS)のデータを使い、中学校教員の働き方の日米の類似点と相違点を明らかにしました。さらに、両国において事務作業に費やす時間がストレスと不満足度と関連しているという結果がでました。日本では、さらに成績付けと部活動指導の時間がさらなるストレスと不満足度と関連していますが、教員研修に費やす時間はストレス減少と満足度上昇に繋がることがわかりました。アメリカにおいては、学校経営と教師間のチームワークに費やす時間がストレス減少と満足度上昇と関連しているという結果が出ました。この結果に基づいて、教員の労働条件に関する比較研究では、それぞれの国の学校の環境と教員の文化的役割を詳しく調べることの重要性を議論します。
日時
2025年7月3日(木)17:00-18:30
場所
本郷キャンパス教育学部棟1階158教室
実施形式
ハイブリッド開催
オンライン参加をご希望の方にはお申込み後の返信にてURLをお知らせいたします。
費用
無料
言語
日本語
講師

秋場素子 教授
フロリダ州立大学教育リーダーシップ政策学部
Prof. Motoko Akiba
Department of Educational Leadership & Policy Studies
Florida State University
経歴
秋場素子教授は、2001年にペンシルバニア州立大学にて「教育理論と政策」と「国際比較教育」の分野で博士号を所得しました。秋場教授の研究専門分野は、教員に関する政策と国際比較教育政策です。秋場教授は茨城県出身で筑波大学教育学部を卒業しました。博士号所得後、秋場教授はミルズ大学のポスドク研究員としてカルフォルニアの学校での授業研究のプロジェクトに関わり、その後アメリカ連邦政府教育省の一部であるMcRELという教育地方研究所にて研究部長として勤めました。その後、ミズーリ大学の助教授として勤め、フロリダ州立大学には2012年に準教授として移動しました。様々な役職に就きリーダーとして貢献し、2019年から2021年には学部長を勤めました。現在はアメリカ教育研究学会の名門教育学会誌であるAmerican Educational Research Journal (AERJ)の総括編集長として勤め、学生編集者プログラムや海外の研修者に対するウェビナーを含める様々な企画を行っています。
参加申し込み
こちらのフォームからお申込みください。
お問い合わせ
c-kodoka(アットマーク)p.u-tokyo.ac.jp
※(アットマーク)を”@”に置き変えてください
2025.05.30
Japanese ODA towards Ukraine in the context of Polish-Japanese relations
概要
本講演では、特に2014年と2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、日本の対ウクライナ開発援助の変遷を検証する。文書分析と関係者へのインタビューを活用し、2022年以前の経済改善、民主化、社会的強靭性に焦点を当てた取り組みから、2022年以降の直接予算支援、人道支援、戦後復興計画を優先した取り組みへと、日本のODAの変遷をたどる。さらに、2023年に改定された日本の「開発協力大綱」と「平和ビジョン」がこれらの取り組みに与える影響についても分析する。さらに、ウクライナの復興と再建における、政府、非政府組織、企業、市民社会などのポーランドと日本のネットワークの役割を探り、ウクライナ難民支援における連帯基金、日本のNGO、クラクフ市などの協力に焦点を当てる。
日付
2025年5月30日(金)17時〜18時
場所
赤門総合研究棟2階A200教室
実施形式
対面
言語
英語
講師

Prof. Olga Barbasiewicz
(SWPS大学、ワルシャワ、ポーランド)
オルガ・アンナ・バルバシェヴィチ教授はポーランドの政治学者、日本研究者。専門は日本の外交政策と日・ポーランド関係。日本と中東欧の政治・経済・歴史関係の研究者。第二次世界大戦中のポーランド政府のユダヤ難民政策、特にタデウシュ・ロメール大使の役割に関する出版物や展覧会の著者。
開催主体
学校教育高度化・効果検証センター
2025.02.09
2024.12.09
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概要
学校レベルのリーダーシップは、教育変革の手段として世界中の教育政策立案者に採用されており、生徒の成果に対する優れた校長の力と影響の両方を示す多くの研究があります。 ただし、これらの研究の多くはカナダ、アメリカ、イギリスに偏っているのが現状です。それでは、世界の他の地域ではどのような状況なのでしょうか? 特に比較教育学の分野では、学校リーダーシップというテーマの扱いに偏りがあり、世界のほとんどで知られているものとの間で大きなギャップが存在しています。
このプレゼンテーションでは、参加者にこうした偏りの背景について問いかけ、学校リーダーシップに関する研究や政策が一部のストーリーのみを強調し、他のストーリーを見過ごしている理由を探ります。 また、学校レベルのリーダーシップ、つまり優れた校長の知識、スキル、信念、および学校の指導者を生み出す専門的な道筋について、現在の国際的な知見を概観します。
次に、ユネスコなどの国際教育機関で注目を集めている「中間層のリーダーシップ(leadership in the middle tier)」の概念を取り上げ、その概要を説明します。 最後に、学術分野と学校現場の実践の両方に利益をもたらすために、文脈をより深く理解することが学校のリーダーシップに関する将来の研究にどのように寄与できるかについて議論します。
日時
2024年12月9日(月)13時〜14時30分
*レクチャー終了後には、軽食をご用意した交流会も実施の予定です。
場所
東京大学本郷キャンパス赤門総合研究棟2階A200教室
<会場へのアクセス Access>
以下をご覧下さい。
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/access
https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_08_02_j.html
講師
Prof. Joseph Flessa
The Ontario Institute for Studies in Education of the University of Toront
ジョセフ・フレッサ教授
トロント大学オンタリオ教育研究所
経歴
元教師であり元校長でもあるジョセフ・フレッサ氏は、カリフォルニア大学バークレー校で政策研究の博士号を取得しました。彼の現在の研究テーマは、比較教育行政学と多様な学校におけるリーダーシップ、および政策に焦点を当てています。これまでに、アメリカとチリで校長の職能開発に携わり、カナダでは先住民学校のリーダーを対象とした校長養成コースの設立に貢献しました。フレッサ教授は、模範的な教育者であり、献身的なリーダーとして広く評価されています。その功績が認められ、2021年にはOISE(オンタリオ教育研究所)から教育分野への顕著な貢献賞(Distinguished Contributions to Teaching Award)を受賞しました。現在、教育リーダーシップと政策コースの教授として、多くのEdD(教育学博士)やPhD(博士課程)の学生を指導するとともに、OISEのプログラム副学部長としても活躍しています。
実施形式
対面
言語
セミナーは英語で開催されます。
*日本語字幕の使用を検討しております。
参加申し込み方法
参加を希望される方は以下のフォームに12月8日(日)までにご入力下さい。
https://forms.office.com/r/GBpC7y27KW
2024.07.05
概要
本講演は、北欧のデンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、東アジアの日本、シンガポール、韓国、台湾の8カ国を対象とした研究から浮かび上がった3つの主要なテーマにより構成される。まず、国の教育政策と公立学校システムの機能を定義する上で、教師と国家との関係に着目する。次に、グローバリゼーションが静的なものでも直線的なプロセスでもないという点に焦点を当てる。 グローバリゼーションの影響は時間や場所を超えて変化し、グローバリゼーションを巡る理論は、国境を越えた組織のみによって生み出されるのではなく、各国の文化的文脈の中で精緻化され、変化していく世界文化のダイナミズムを説明する必要がある。第三に、グローバリゼーションが特定地域の国民国家にどのような影響を与えるかを明確にするために、地域ネットワークや地域における効果がどのように世界文化のダイナミクスと相互作用するかについて再概念化を提起する。
日時
2024年7月5日(金)17:30~19:00
場所
東京大学本郷キャンパス教育学部棟1階158教室
<会場へのアクセス Access>
以下をご覧下さい。
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/access
※ハイフレックス開催
対面、またはオンラインでの参加が可能です。
言語
セミナーは英語で開催されます。
講師
ジェラルド・レテンダ教授(Dr. Gerald K. LeTendre)
ペンシルバニア州立大学 教育政策学科 教授
司会
福留東土(東京大学大学院教育学研究科教授)
参加申し込み方法
参加を希望される方は以下のフォームに7月4日(木)までにご入力下さい。オンライン参加希望の方にはリンク先をお送りします。
https://forms.gle/tfvtJTo2gj9jZbhR7
2024.04.12
CASEERセミナー
”The Temporal Dimension of Policy Transfer”
「時間軸から見た教育政策移転」
セミナー概要
本セミナーでは、1990 年から 2010 年にかけて世界各地で導入された教育制度である SAWA (School-Autonomy-With-Accountability) 改革を俯瞰する。
同改革を例にとり、教育政策移転はどのような時間軸(時代・時期 ・速度・ 順序)で実施され 、どのように定着・変化し得るものなのか、類型化を試みる。
開催日時
2024年4月12日(金)17:00~18:30
開催形式
対面のみの開催(予定)
会場
東京大学本郷キャンパス 伊藤国際学術研究センター3階
キャンパスマップ
モデレーター
北村友人教授 (東京大学大学院教育学研究科)
言語
英語
講師
コロンビア大学
Gita Steiner-Khamsi 教授
コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ比較教育学教授。
スイス・ジュネーブにある国際開発研究大学院の比較教育政策・ユネスコ名誉チェアー。
教育分野における政策移転、比較方法論、グローバル・ ガバナンスに関する著書を13 冊以上出版。
日本学術振興会の特別招聘教授として神 戸大学に滞在中(2024 年、4-5 月)。
Professor GitaSteiner-Khamsi is the (designated) William Heard Kilpatrick Professor of Comparative Education at Teachers College, Columbia University, New York.
She also holds the Honorary UNESCO Chair of Comparative Education Policy of the Graduate Institute of International and Development Studies in Geneva, Switzerland.
She published thirteen books on policy borrowing and lending, comparative methodologies, and global governance in the education sector. She is currently a JSPS Invitational Fellow at Kobe University.
参加申し込み方法
お問い合わせ
ご質問がある方はこちらにご連絡ください
2023.12.24
2023.04.06
CASEER公開研究セミナー
”Dreaming DMZ: A Guide to Unification for the South Korean Child”
「非武装地帯への夢: 韓国の子どもたちにとっての統一」
セミナー概要
My presentation explores representations of the DMZ in South Korean films and literature for young readers. I show
how these materials make manifest the dialectic of wartime palimpsest and ecological haven. I argue that, on one level,
DMZ literature elides thorny issues around the cost of South Korea’s economic development, its precarious security
situation, and its implication in the economies of East Asia. On the other hand, the materials’ visual grammar exposes
their unwitting entry into a multiplicity of meaning, signaling a path towards “reconciliation without truth” on the
Korean peninsula.
本セミナーでは、韓国の児童向け映画や文学で非武装地帯(DMZ)がどのように表現されてきたかについて論じる。
これらの表現が、戦時中の文書とその後の野生の楽園としての状況とをどのように止揚させてきたかを示す。非武装地帯を描く文学はある面で、韓国の経済発展の重荷、不安定な安全保障、東アジア経済への影響といった困難とは無関係である。
その一方、資料の視覚表現には、朝鮮半島の「真実なき和解」への道筋を示す、多義的な意味への無意識の参入が示されている。
開催日時
2023年4月6日(木)18:00~19:30
会場・開催形式
ハイフレックス開催
会場:本郷キャンパス教育学部棟 1 階 158 教室
オンライン:Zoom
言語
英語
講師
Dr. Dafna Zur
スタンフォード大学東アジア文化学科准教授/東アジア研究センター所長、韓国研究
Associate Professor, Korean Studies, Department of East Asian Literatures and Cultures, Stanford University
Director of Undergraduate Studies, EALC major, Director of the Center for East Asian Studies
司会:福留東土
(東京大学大学院教育学研究科教授)
参加申し込み方法
お問い合わせ
教育学研究科・福留東土 fukudome@p.u-tokyo.ac.jp
※本セミナーは、CASEER とスタンフォード大学との交流プログラムの一環として開催されます。
2023.03.20
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東京大学教育学研究科学校教育高度化・効果検証センター(CASEER)公開研究セミナー
「音楽がもたらすウェルネスとは?」
音楽は近年、神経科学で注目されています。音楽は人間の脳の多くの部位を活性化させると考えられています。本セミナーでは、この音楽の力を私たちの生活や社会に取り入れ、個人と集団の生活の質や社会性の向上のために、その力を活用する方法を紹介します。そして、気候変動、不平等、分断などの社会の存亡の危機に対して、なぜ音楽教育が将来を改善する鍵になるのかについて参加者の皆さんと一緒に考えたいと思います。
このセミナーは公開で行います。ご関心をお持ちの皆さまはぜひお気軽にご参加下さい。
日時
2023年3月20日(月)10:00~11:30
開催形式
ハイフレックス開催
会場:本郷キャンパス教育学部棟1階158教室
Zoom:参加申し込みフォームよりzoomをご選択いただいた方宛に、別途ミーティング情報お送りいたしますので、当日のお時間になりましたらメール文中のリンクよりご入室ください。
登壇
司会:福留東土(東京大学大学院教育学研究科教授)
※本セミナーは、CASEERとスタンフォードSPICEとの交流プログラムの一環として開催されます。セミナーは日本語で行います。
2023.03.01
ポスターをダウンロード
日時
2023年3月1日(水) 17:00~19:30
開催形式
ハイブリッド開催
場所
158教室 またはzoom
オンライン参加の方は、以下のURLより事前登録をお願いいたします。
登録後、ミーティング参加に関する情報の確認メールが届きます。
https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tZAoc-uorD0uGdLjC48m8kZe_vKn65Inxx1a
当日お時間になりましたら、メール内のリンクよりご入室ください。
プログラム
17:00〜17:05 |
挨拶 |
センター長 |
17:10〜17:25 |
地方県の非都市部における高校の教職員構造と生徒の進路形成
―地方の中の「多様性」と「包摂性」を手がかりとして― |
田垣内 義浩 |
17:30〜17:45 |
子どもたちにとっての包摂的な学校づくりへの模索
―学校教育を取り巻く多様な諸主体による寄り添いの創造に着目して― |
中野 綾香 |
17:50~18:05 |
学習者の理解状況とモニタリング能力の定量的診断方法の提案
―認知診断モデルと信号検出理論に基づく数理的アプローチ― |
佐宗 駿 |
18:10〜18:25 |
マルタ共和国における独立後の高等教育改革
―マルタ労働党ミントフ政権下の大学改革の背景分析― |
水谷 耕平 |
18:30〜18:45 |
学校改革における外部助言者の関わり
―学びの共同体のスーパーバイザーに着目して― |
影山グループ |
18:50〜19:05 |
学習言語を用いて誰もが正しく読めること・書けること
―高等教育への移行段階で求められる読解・説明とはいかなる行為か― |
名倉グループ |
19:10~ |
閉会挨拶・連絡事項等 |
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